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2011年8月10日 (水)

六道珍皇寺 六波羅蜜寺 西福寺 六道の辻

目次 からたっぷり京都をご覧ください。2006・1・27から毎日更新。

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写真は全てクリックで拡大します。

8月7日までに記事にしようと思いながら、嵯峨野、南禅寺で忘れていました。

お盆に、ご先祖のお精霊さん(おしょらいさん)が各家庭に帰ってこられます。水塔婆を流し、迎え鐘をつき、その音に乗って帰って来られる「おしょらいさん」を仏壇にお迎えする「お精霊迎え」が行われます。
そして16日の夜、天国に帰って行かれるのを五山送り火とともに見送ります。

お精霊さんは閻魔様の許可を得てから帰って来られます。小野篁が、冥府と現世を行き来していた入り口が、「六道珍皇寺」と「千本ゑんま堂」にあるといわれています。

六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ) 閻魔堂です。

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閻魔堂には、閻魔大王像とともに小野篁像が合祀されています。

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六道まいり・・・お精霊迎えは6つの道で迷っている故人の精霊を観音の加護により各家に迎え、 供養する仏教の行事です。

六道(りくどう、ろくどう)とは、
仏教において迷いあるものが輪廻するという、「天道」「人間道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」の6種類の迷いある世界のこと。

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京の盆の始まりはこの寺「お精霊迎えの鐘」。この鐘、鐘楼の中は見えず壁の真ん中から外に出ている綱を迎えるお精霊さんの数だけ引いて鐘を撞きます。

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本堂

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本堂横の小さな格子窓から小野篁の「冥土通いの井戸」が覗けます。

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「小野篁 冥土通いの井戸」・・・拡大して読んでくださいね。

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小野篁(おののたかむら)「冥土通いの井戸」

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「六道(ろくど)さん」と呼ばれる六道珍皇寺の建つ辺りは、 平安の昔、山麓にかけて「鳥辺野(鳥部野)(とりべの)」といわる亡くなった人を送る葬送の地でした。
死者の霊魂を冥界へ引導を渡すの入口にあたる辻といわれ、この世とあの世の境とされ、「六道の辻」とも言われています。

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幽霊子育て飴  六道の辻のところにあります。 地図です
死後に墓の中で生まれた子供のために、幽霊となった母が毎晩買い求めたという飴。落語やゲゲゲの鬼太郎にもあります。

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六道の辻は、松原通(旧五条通)が轆轤町(ろくろちょう)にかかるところの辻のこと。

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西福寺 山号:桂光山
六道の辻・地蔵尊 六波羅地蔵堂と呼ばれる西福寺です。

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ここのお不動様に水を掛けて拝みます。西福寺

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地獄絵絵解きは終わりましたね。

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ここには恐い地獄絵があったと思いますが・・・記憶が不確か・・・

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今、こんなに綺麗な襖絵がありました。どなたの作かは聞きそびれました。

コメントで教えていただきました。襖絵の作者: 森本有泉 

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西福寺・本堂  天井は四季の花咲く花天井です。

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全64面。
お弟子さんの作品と、うち9面(蓮、睡蓮、牡丹、紫陽花ほか)は、森本有泉氏の作品が奉納されています。拡大写真と入れ替えました。手前の1列が撮れていません。

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轆轤町(ろくろちょう)
かつて、おびただしい人骨が出土したため「髑髏原(どくろはら)」と称されており、 「髑髏(どくろ)」が転訛して「六道」になったといわれています。

江戸時代初期までは「髑髏町」と云われていましたが、轆轤(ろくろ)挽職人が多く住む町だったので、京都所司代の命により轆轤町に変更されたと伝わります。

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六波羅蜜寺 (ろくはらみつじ)

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応和3年(963)空也上人が開いた真言宗智山派。西国三十三ヵ所第17番札所。

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平清盛の塚 阿古屋の塚

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阿古屋の塚については拡大して読んでくださいね。

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本堂(重文)  
南北朝時代の再建。寿永2年(1183)の兵火で本堂を除いて焼失。空也上人像、平清盛公坐像(ともに重文)など平安、鎌倉時代の優れた彫刻が多い。

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空也上人立像
口からは6体の阿弥陀仏の小像が吐き出されています。6体の阿弥陀仏は「南無阿弥陀仏」の6字を象徴し、念仏を唱えるさまを視覚的に表現しています。

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明日から・・・私の心のふるさととでも申しましょうか、この地を最終地として夏になると槍・穂高を歩いてきた「上高地」に行ってまいります。
今は登山の出来る足ではありませんので「上高地」あたりをぶらぶらするだけですが・・・私自身の私への「ご褒美」と思っております。(ブログは毎日更新します)

「五山送り火の大文字保存会が、東日本大震災の津波で倒れた岩手県陸前高田市のマツを使う計画を中止」・・・昨日のニュースで京都人の多くが残念な思いをしていることをお伝えしたいと思います。計画が中止になっても大震災の犠牲者の方々のご冥福をお祈りしようと思います。

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萬燈会  今日までです。

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 2 博物館~六波羅蜜寺 大和大路」カテゴリの記事

コメント

天井画、素晴らしいですね

上高地とは、イイですね
避暑になるのかどうかわかりませんが、
梓川の清らかな流れに、ゆっくり癒されて、愉しんで来て下さいね

投稿: サブリナ♪ | 2011年8月10日 (水) 05:58

おはようございます♪
りせさん、我が市へようこそ!
もしかしたら、もう上高地にいらっしゃるのでしょうか?
上高地及び北アルプスを愛して下さってありがとうございます。
同じ市にりせさんがいらっしゃると思うと何だか嬉しいです。

京都は迎え盆送り盆を、しきたり通りにしっかりなさるんですね。
此方は、簡略簡略で、自分達優先でいい加減に済ませています。勝手に家だけかも知れませんが・・・(地獄行きかな)
花天井、きれいですねー。

投稿: fmk | 2011年8月10日 (水) 09:11

おはようございます、キャロルです。
この六波羅近辺のことはよく知ってるつもりです。
六波羅蜜寺は4年前に一度訪れているんですが、清盛塚に屋根が掛けられているのにはびっくりです。以前はなかったと思いますが…。来年の大河ドラマ『平清盛』の清盛役の“松ケン”さんも、この間来られてたんじゃないですかね?

投稿: キャロル | 2011年8月10日 (水) 09:13

なんとなく行かんようにしてたところと違うやろか?
いろんな意味があったんやね。なるほど・・・。

投稿: Tacchan | 2011年8月10日 (水) 09:36

難しい言葉がいっぱいです!空也上人さんの像は、本で見たことがあります。おもしろいですね。花天井もきれいです(^_-)-☆
計画中止について、新聞で読みました。津波て倒れた木が汚染されているので、これからの送り火の安全が保証されないということで、中止されたみたいで、違和感を感じました。
上高地、気をつけて、行って来て下さいね。上高地の記事も、楽しみにしています(-^▽^-)

投稿: ごま | 2011年8月10日 (水) 10:25

★サブリナ♪さん こんにちは♪
全国的に物凄い猛暑になりましたねえ。信州はどうでしょうか・・・京都よりはずっとマシだと思います。
1年に1度か上高地に行かないとすっきりしません。明日から行って来ます。

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 12:31

★fmkさん こんにちは♪
明日からです・・・やっと槍ヶ岳方面も晴れてきたなあと思っています。
1年に1度は上高地に行かないことには、全く楽しい夏休みがありません。
山に行っていた時には、楽しめなかった上高地を満喫して参ります。松本は京都からは遠くになりますので寄ることが出来ません。残念です。
六道まいりに行くのも今は昔のことになりましたが、京都の一番暑い頃、灼熱の下での六道まいりです。
昔、お供物は鴨川に流したものですが、今は町内のどこかに持って行くのだと思います。だんだん、形も変わってきています。
私こそ全然ですので閻魔様が怖かったです。

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 12:43

★キャロルさん こんにちは♪
この辺は建仁寺からそう遠くはないのですが、観光の方はほとんど見かけないところです。キャロルさんはよくこられますか? 
数年前の清盛塚の写真には屋根がありません。まだ新しそうです。来年の大河ドラマに向けて新調されたみたいです。
大河ドラマを見て来られる方が多いので、最近は目につくように立札が立ってたりします。来年も京都は賑やかそうですね。

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 12:51

★Taccha~n こんにちは♪
ろくどさんに行く時は五条坂の陶器祭りが楽しみやったけれど、最近は清水焼のお店が少なくなって・・・この暑い中、無理してまで行かなくなった。
ろくどさん・・・怖いやろ・・・いつも地獄絵見せられて・・・怖かったもんね。それに冥界の入口があって引き摺りこまれるかもって、子供心に思ったw(゚o゚)w

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 12:56

閻魔様といえば、千本の閻魔様もこの時期はご開帳で、はっきりとお顔を見ることができます。
こっちの方が大きいですね。
六道まいりと陶器祭、今日までだし、夕方から出かけてみようと思います。

上高地かぁ…、いいですねぇ。
道中お気をつけて。

投稿: わびすけ | 2011年8月10日 (水) 12:59

そういえば送り火につかう薪でもめてるねぇ
うーん、ややこしいですなぁ

投稿: munixyu | 2011年8月10日 (水) 13:32

★わびすけさん こんにちは♪
こちらは小さな覗き窓から見るので、大きさが分かりません。
私も夜の夕涼みにどこか・・・とは思いますが、3日分の記事の準備もあるので行けません。
それにしても京都は暑いですね。明日から・・・ちょっと嬉しいです。

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 15:21

★munixyuさん こんにちは♪
ちょっとでも文句が出たら・・・「即、何でも中止」にするでしょ。
余りにも考えが無さ過ぎて、なさけ無いです。

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 15:28

★ごまさん こんにちは♪
コメントの返事を書いている途中にコメントが入って・・・ごまさんのコメントが上に行ってしまって・・・返事を書き忘れました(*_ _)人ゴメンナサイ
難しい漢字が一杯でしょ。読み難いでしょ「ふりがな」だらけです。
空也上人さんの像・・・私も教科書で見ました。
あのニュース・・・中止になって初めて知りました。昨日現地で燃やされているニュースを見て悲しくなりました。
上高地・・・梅雨の大雨で土砂崩れがありましたね。有難う、気を付けて行って来ます。

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 16:05

六道珍皇寺、以前行こうとして、
迷ってたどり着けなかったところです。
こういうところなんですね。
日曜から京都に行きます。
今回は、修学院離宮を予約していきます。
ほかは、貴船の七夕、送り火、蓮を見に、勧修寺あたりを予定しています。

投稿: 金魚 | 2011年8月10日 (水) 16:27

こんばんは、りせさん。
閻魔大王像、怖いです。
花天井、美しいですね。
空也上人立像には、びっくりです。
りせさん、素敵な夏休みになさってくださいね。

投稿: さらそーじゅ | 2011年8月10日 (水) 19:50

★金魚さん こんばんは♪
六道珍皇寺へは東山通りから入る道を間違え無かったら簡単なのですが、普段はほとんど人を見かけません。
貴船の七夕も15日が最終でしたね。「京の七夕」が堀川と鴨川でありますが、これも15日が最終です。糺の森の古本市は16日が最終です。
龍安寺の睡蓮はまだ記事にしていませんが、たっぷり広く咲いていて綺麗ですよ。
楽しんでくださいね。
わたしは13日には帰ってきますので、送り火は見ます。

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 22:18

★さらそーじゅさん こんばんは♪
以前は閻魔さんも小野篁像も覗き窓から見るんじゃなく、ドーンと置かれていたように子供の頃の記憶にあるのですが。
花天井が綺麗でしょ。襖絵も綺麗でした。
空也上人立像・・・実物は見たことがありませんが・・・当時の人には教えとして良かったんでしょうね。

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 22:29

ご無沙汰しております。大学同窓生です。8月10日西福寺さんの襖絵や人物画の作者は、私の日本画の先生、森本有泉先生の作
品で、天井画は先生の画塾、白水会の人たちの作品です。先生は、23年前に他界されましたが、とてもお人柄の良い熱心な先生で、私も基礎をしっかり教えて頂き15年間お世話になりました。とても懐かしく拝見させて頂きました。西福寺さんへ奉納の時の記念画集がありますが、先生は「64面の天井の開花を見て華やいだ喜びが潮のように盛り上がり、感無量です。」と記されています。思いがけず、先生の絵や仲間の人たちの絵を拝見でき、とてもうれしかったです。お墓参りに京都へ行きますので、次回は寄ってみたいと思っています。有難うございました。

投稿: 竹村 佳世子 | 2011年8月12日 (金) 15:45

訂正
 8/12のコメントの中の天井画は、先生と先生のお弟子さん達の作品です。蓮、睡蓮、牡丹、紫陽花ほか9面、先生の作品が奉納されています。謹んで訂正させていただきます。

投稿: 竹村 佳世子 | 2011年8月13日 (土) 08:09

★竹村 佳世子様 初めまして♪
大学の同窓生ですか・・・歳は違うのですね。とっても嬉しいです・・・コメント有り難うございますm(_ _)m
西福寺さんには六道参りの時は必ず行くところですが、ネットで見かけることはありません。まさか、コメントをいただけるとは・・・それに、あの素晴らしい襖絵のことを。
竹村さんは日本画を森本有泉先生につかれて15年間・・・素晴らしいですね。
お部屋の中には入れてもらってませんが、床の間にあたるところはインドのようですね。襖絵は四季の花。
天井画は手前の1列が撮れてないみたいです。拡大したのに入れ替えておきます。
森本有泉先生のお名前も記事中に記させていただきます。ネットで見つけて来ていただけるかもしれません。嬉しいコメントを有難うございました。

投稿: りせ | 2011年8月14日 (日) 00:30

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