« 嵯峨野 小倉池からアイトワ 落柿舎へ | トップページ | 南禅寺 水路閣と桔梗の花 »

2011年8月 8日 (月)

嵯峨野 落柿舎

目次 からたっぷり京都をご覧ください。2006・1・27から毎日更新。

Amh_6413a
写真は全てクリックで拡大します。

今日は昨日の続きで「落柿舎」です。
落柿舎は平成20年末から平成21年9月末まで庵の大規模な修復工事が行なわれました。綺麗になってから初めてです。

落柿舎(らくししゃ)
蕉門十哲の一人として名高い向井去来(慶安4年(1651)~宝永元年(1704))の閑居の跡として知られてます。
去来は長崎の生まれ、芭蕉に師事して俳諧を学び、その芭蕉をして「洛陽に去来ありて、鎮西に俳諧奉行なり」といわしめました。
かつて武人であった去来は極めて篤実真摯な人柄で、芭蕉に仕えるさまは、ちょうど親に対するようであった。 その句
  「鴨なくや 弓矢を捨てて 十余年」   はよく知られている

芭蕉も晩年、三度ここを訪れて、名作「嵯峨日記」を著しました。

Amh_6385a

落柿舎の名の由来
当時、庭にあった40本の柿の実が一夜のうちにほとんど落ちつくし、かねて買約中の商人を気の毒に思って価を返してやったことから「落柿舎」と呼ばれるように。

Amh_6432a

庭には去来の詠んだ 「柿主や 梢はちかき あらし山」 の句碑
他にも・・・芭蕉、高浜虚子、昭憲皇太后らの句の石碑もあります。

Jmj_4289a

蓑笠は落柿舎のトレードマーク。この蓑笠で庵主の在庵か不在かが分かりました。

Jmj_4260a

中です。「おくどさん」です。

Jmj_4296a

夜ごとお酒を飲み交わしたのでしょうか。

Jmj_4299a

瓢箪模様?

Jmj_4293a

Jmj_4309a

天井裏です。

Jmj_4292a

ここは俳諧道場として農夫・町民も自由に出入りしていました。

Amh_6393a

「落柿舎制札」
一、我家の俳諧に遊ぶべし 世の理窟を謂ふべからず 
一、雑魚寝には心得あるべし 大鼾をかくべからず 
一、朝夕かたく精進を思ふべし 魚鳥を忌むにあらず 
一、速に灰吹きを棄つべし 煙草を嫌ふにはあらず 
一、隣の据膳をまつべし 火の用心にはあらず 
右條々 俳諧奉行 向井去来

Jmj_4261a

Jmj_4262a

虫籠 柿の置物

Amh_6426a

お庭をぐるっと・・・

Jmj_4265a

次庵

Jmj_4267a

鹿おどしの音も心地よく聞こえてきます・・・一句いかがですか。

Jmj_4286a

これは落柿舎の裏の「西行井戸」 

「西行井戸」 西行法師が嵯峨野に住まわれていたときに使われていた井戸。
ここが西行庵の趾であったことを証す唯一のものです。

Jmj_4326a

急な用事が出来ました。本日はコメントにお返事が出来ません。宜しく。

ランキングの応援を励みに毎日更新しています。今日も宜しくm(_ _)m
-------------------------------------------------------------------
   是非よろしく→ 人気ブログランキングへ   こちらも是非 → にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
-------------------------------------------------------------------

去来の墓
落柿舎の裏、遺髪を納めたという去来唯一の記念の墓。40cmほどの自然石に、ただ、「去来」とのみ刻まれています。

Jmj_4320a

|

« 嵯峨野 小倉池からアイトワ 落柿舎へ | トップページ | 南禅寺 水路閣と桔梗の花 »

■散策3 嵯峨野 鳥居本」カテゴリの記事

コメント

「おくどさん」久しく耳にしなかった響き。ええな~。うれしい。(*^-^)

投稿: Tacchan | 2011年8月 8日 (月) 10:04

「おくどはん」、昔、そういう名前のドラマがあったような気がします。加賀まりこさんが出演されていたように、記憶しています。
名前の由来も、トレードマークの話もおもしろいですね(^O^)

投稿: ごま | 2011年8月 8日 (月) 10:32

へぇえええー
改装してるのね
うーん、古さがきえつつあるのが・・・ですが
さっぱりしていていいですなぁ♪

投稿: munixyu | 2011年8月 8日 (月) 13:11

緑が綺麗てすね。
改装したのですか。
また行ってみないとだめかしら。

投稿: 金魚 | 2011年8月 8日 (月) 16:30

りせさん、こんにちは。
今年は、何かと、京都が、全国的なニュースの話題になる年ですね。

むか~し昔の落柿舎前には、何かが植えてあって
こんなに広々していなかったように思うのですが、記憶違いなのかしら・・・

それにしても、若かった頃には、気付かなかったり、眼にとまらなかったものに、
味わいを感じるのは、やはり、歳を重ねたせいですね。。。

ささやかではありますが、
これからも、心豊かな時間を過ごして行きたいと思うこの頃です

投稿: サブリナ♪ | 2011年8月 8日 (月) 18:28

★Taccha~n、ごまさん、munixyuさん、金魚さん、サブリナ♪さん コメント有り難うございますヽ(´▽`)/ m(_ _)m
★Taccha~n・・・「おくどさん」、私も全然聞かへんえ。
★ごまさん・・・そんなタイトルのテレビがあったように思います。今も柿の木が一杯です。
★munixyuさん・・・上手に改装してあって、適当な古さがあるんよ。ええ感じです。
★金魚さん・・・「改装しました!!」って感じじゃなく、自然に綺麗に成っていました・・・拝観料が300円だったのは値上がったかしら?
★サブリナ♪さん・・・落柿舎の前の畑ですが、今はこういう状態でした。よく見ると緑の芽が出ています。何が植わっているのでしょうか。京都ブームも去ったかな??なんて去年思ったのですが、「日本のふるさと」は大袈裟ですが、今日本の歴史が大切にされ、見直されているのかも知れません。

皆様・・・コメント有り難うございました。m(_ _)m

投稿: りせ | 2011年8月10日 (水) 11:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 嵯峨野 小倉池からアイトワ 落柿舎へ | トップページ | 南禅寺 水路閣と桔梗の花 »