沙羅双樹の寺 東林院 沙羅の花を愛でる
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妙心寺・塔頭の東林院の沙羅の花を愛でる会に行って来ました。(撮影:6月27日)
東林院
亨禄4年(1531)細川氏綱が建立。後山名豊国が再建。以来山名家の菩提寺。
数十本の沙羅双樹からなる「沙羅林」で、沙羅双樹の寺といわれています。
ふだんは非公開ですが、沙羅の花が見頃をむかえる 6月15日から6月30日まで「沙羅の花を愛でる会」として特別公開され、お抹茶と精進料理が賞味できます。
宿坊で、宿泊者には、自家菜園の京野菜を使った住職手作りの「精進料理」が好評です。
まず、沙羅の花にちなんだお菓子とお抹茶を頂きます。
そして、説明を受けながら・・・沙羅の花を愛でます。
平家物語の最初の一節。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ 偏に風の前の塵に同じ
※ここから下はいただいた「栞」をうつさせていただきます。
沙羅双樹は、お釈迦様が入定された時、いっせいに花咲き、その死を悲しんだといわれ、仏教徒ゆかりの深い木です。
インドと日本の沙羅双樹は種類が違いますが、『平家物語』にうたわれた沙羅双樹は日本の花がイメージされたもののようです。
「形あるものは必ずこわれてゆく。形美しきものは永遠に保てず」
お釈迦様は「今日なすべきことを明日に延ばさず、確かにしていくことがよき一日を生きる道である」とお教えになっています。
沙羅の花は一日だけ咲く「一日花」です。
花は一日だけの生命を悲しんでいるのではなく、与えられた一日だけの生命を精一杯咲きつくしています。
人間の生命にはいつかは限りが来ます。
そこから「生かされている人生をどう生きるか。今日を無駄にはできない」、つまり「今は今しかない。二度とめぐり来ない今日一日を大切に、悔いなき人生を送らねば・・・」という気持ちがわいてこないでしょうか。
佛さへ 身まかりませし花の色
見ていま沙羅に おもえ諸人 (山田無文老大師御作)
※以上、東林院・栞より
樹齢350年の沙羅双樹は数年前に枯れました。(左の木はモッコク)
枝で作った「沙羅の数珠」が掛けられています。枯れた古木の灰を釉薬として焼いた沙羅茶碗も販売され全てを大切にされています。
本堂前庭だけでなく、横にもずっと沙羅の木が植わっています。
東林院は普段非公開ですが、下記の期間は特別公開されます。
東林院 (Tel 075-463-1334)
・小豆粥で初春を祝う会: 1月 日~1月31日 (3700円)
・沙羅の花を愛でる会: 6月15日~6月30日
1580円 (抹茶付き) 5570円 (精進料理と抹茶付き)
・梵燈のあかりに親しむ会: 10月上旬 (500円)
・精進料理の体験教室: 毎週火曜日・金曜日 (3150円)
※宿坊 : 6300円 (一泊二食付き)
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コメント
おはようございます、りせさん
落花が沢山で、梅雨に潤いました苔にとっても映えますね。
私も参りましたが、最終日でしたので、少々お花が少なくて。
こちらは、お菓子と一緒に法話も拝聴出来ますので、有り難いです。
しかし、蚊にやられました・・・。
狛犬さんのお写真、ナツツバキが簪みたいですね。
可愛らしいですわ。
私の卒業アルバムは、ゼミのみんなで清水さんへ参りました。
同窓生の方ですと、このようなお話が出来るのが、うふふと嬉しいです。
投稿: いけこ | 2010年7月10日 (土) 09:01
こんにちは、りせさん。
トップのお写真いいですね。
沙羅の花かわいいです。
お地蔵さま、愛らしいです。
東林院、3、4年前に行きました。
お抹茶を頂きましたよ。
方向音痴の私は、妙心寺がわからずうろうろしました。
今思えば、法金剛院と間違えていたようです。
投稿: さらそーじゅ | 2010年7月10日 (土) 09:41
沙羅の花
地面に落ちているのが
ええですなぁ
投稿: munixyu | 2010年7月10日 (土) 12:03
シャラノキと似てるんですが、ずっとずっとお茶の木が欲しくて仕方ないんですよね。売ってへんのです、これが。
さきほど前の記事にコメントさせていただいたときうっかり忘れたんですが、ぼちぼちこちらでも鉾立関連の記事でしょうか?
昨年行ったときの写真をもとに、ウチも昨日一日がかりで新記事アップしました。やっぱり人混みでなーんも観えへん巡行本番よりも鉾立の頃の方が楽しい♪
今年は12日には用事があって行かれへんのですけど、せっかくの無職状態、13日でもええから見に行きたい!などと呑気な事を考えておりますが、聞けば長岡天神の蓮も美しく咲いてるとか??フタマタ可能かとか目論見中。
投稿: よろづ屋TOM | 2010年7月10日 (土) 15:00
唐獅子に椿の髪飾り…、可愛いですね(笑)。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす、と。かつて広島ローカルで流れていたある和菓子のテレビCMで平家物語冒頭のこの句が繰り返し流されてまして、おかげさまですっかり暗唱できるようになってしまいました。
日本の沙羅双樹はインドのいわゆるサーラ樹とは違うものでしたっけ。
枯木とはいえ、味わい深い佇まいですね。樹齢はどのくらいだったんでしょうか。椿科の木でこの大きさって、相当なものだと思います。
投稿: わびすけ | 2010年7月10日 (土) 15:52
★いけこさん こんにちは♪
三日後が最終日でしたが、花は少なかったですか。この日も咲いている数は少なかったと思います。
法話も懐かしいですね。もう蚊がいましたか。
近くの豊国廟に登って写真撮っても仕方ないし・・・博物館とかも人気でしたよ。
そうですね・・・同窓って嬉しいですね。(*^-^) 同じ時期に学んでなくても、分かり合えるものを感じますね。('-^v)
投稿: りせ | 2010年7月10日 (土) 17:46
★さらそーじゅさん こんにちは♪
さらそーじゅさんの沙羅双樹です。♪(*⌒ー⌒)o∠★:゚*
中央の沙羅双樹が枯れてしまってて、何処をメインの沙羅の木にすれば良いか。やっと決めた構図です。有り難うo(*^▽^*)o
私も5-6年前にも行きましたが、「拝観料が高いなあ」というのが本音で、毎年はちょっと・・・でした。
沙羅の花のお菓子・・・美味しかったですね。黄身餡がとっても美味しかった。
日本一の禅寺・妙心寺というだけあって広いですね。迷子になりそうです。
投稿: りせ | 2010年7月10日 (土) 18:04
★munixyuさん こんにちは♪
落ちた沙羅の花・・・綺麗に並べてあるよう(#^.^#)
特に落ちた花を愛でる為のようですよ。
投稿: りせ | 2010年7月10日 (土) 18:13
★よろづ屋TOMさん こんにちは♪
日焼けしそう(≧∇≦)
シャラノキを今ネットで調べたら「夏ツバキ」って書いてありますが・・・同じじゃないのですか。微妙に違うのでしょうか? ネット販売してますよ。
今年の祇園祭は土曜日・・・想像しただけで・・・(*≧m≦*)
最近はカメラ持って来てらっしゃる方が、老若男女どこでも一杯で・・・かなり気を削がれています。
鉾立て・・・今年は遠慮しておきます。この時期バーゲンだから四条通りには行こうと思ってますが。
長岡天神のあの大きな池に・・・蓮が・・・そういえば隅っこにありました。。。
訂正・・・私の記憶間違い・・・隅っこにあったのは花菖蒲でした。蓮もあるのですか?
投稿: りせ | 2010年7月10日 (土) 18:41
★わびすけさん こんにちは♪
庭園はほとんどが沙羅の木、「沙羅双樹の寺」そのものです。
テレビCMの曲・・・しっかり頭にこびりついているのありますね。
平家物語・・・あの出だししか知りませんが、若い頃に覚えた事は忘れませんねえ。
インドのはサーラ樹と言うのですか、どんなのでしょうね。花が似ているのかしら。
中央の沙羅双樹は近くの工事の為、地下の水脈が滞ったかで枯れたって以前聞いたことがあります。樹齢350年って仰ってました。
先日枯れ木を見て・・・こんなに大きかったかなあと・・・以前に行った時の記憶ではもっと小さかったと。
投稿: りせ | 2010年7月10日 (土) 18:55
冒頭の沙羅双樹の花を撮った写真・・芸術的出来栄えですね。すごいなあと感心いたしました。
投稿: なりひら | 2010年7月11日 (日) 00:33
★なりひらさん こんばんは♪
メインの存在感「大」の沙羅双樹が枯れてしまって・・・
落ちた花の美しいところで決めました。
中央の木が枯れて・・・日当たりが良くなったかで急に大きくなったって仰ってた木です。
有り難うございます(◎´∀`)ノ そう仰っていただくととっても嬉しいです。o(_ _)oペコッ
投稿: りせ | 2010年7月11日 (日) 01:35
いや、欲しいのはシャラノキではなく『お茶の木』です。
たしかにどっちも椿科で似てるけど、お茶の木の花の方がより質素。
それにシャラノキはどーも平家物語を連想して…。
投稿: よろづ屋TOM | 2010年7月12日 (月) 02:55
人間の生命にはいつかは限りが来ます。
そこから「生かされている人生をどう生きるか。今日を無駄にはできない」、つまり「今は今しかない。二度とめぐり来ない今日一日を大切に、悔いなき人生を送らねば・・・」という気持ちがわいてこないでしょうか。
しみじみそう思います。
投稿: 金魚 | 2010年7月12日 (月) 14:07
★よろづ屋TOMさん こんばんは♪
スミマセン読解力不足で・・・
沙羅双樹は平家物語から儚い感じがしますね。
投稿: りせ | 2010年7月12日 (月) 21:55
★金魚さん こんばんは♪
そうですね。1日1日を大切に・・・ですね。
投稿: りせ | 2010年7月12日 (月) 21:57
東林院…こんな寺院が妙心寺内にあったとは。
あれほど妙心寺内に泊ったのに(大学の時に塔頭の
一つに下宿していた同級生がいたので呑んだ後に、
しょっちゅう転がり込んでた)全く知らなかった。
そういえば大徳寺も昨年に庭園で有名な塔頭をいくつか
訪ねたのが初めてでした。
近くの船岡山には野球部の冬季練習で何回も行ったのに
ね。
りせさんのブログ記事はほんまにまだ見ぬ京都を訪ねた
くなる写真で一杯です!
僕はそう言いながら京都市街に出てくるのは寺院の拝観
が終わった夜に呑みに出てくるのが殆どで…(笑)
ゆっくりと時間をかけてもいいので訪ねてみます。
投稿: NAOK | 2010年7月13日 (火) 02:40
★NAOKさん こんにちは♪
それはそれは・・・残念というか・・・若い時はそんなもんですって。
塔頭に下宿ですか・・・さぞ、厳しい4年間(?)だったことでしょう(笑)
NAOKさんはお若いと思いますが、私が学生時代だった頃は拝観料があったかなあ。??? (何時から拝観料が必要になったか忘れましたが)学生は拝観料払ってまで行かないし、タダで良いところ一杯あるし( ´艸`)プププ
行きそびれていたところ、これからゆっくり行ってくださいね。
投稿: りせ | 2010年7月13日 (火) 11:51
今日、山口県防府市にある「阿弥陀寺に行きました。
(東大寺別院であり、あじさいで有名です。)
このお寺にも2本「夏椿」があり、「沙羅双樹」を検索して、貴女様のブログに出会いました。
とても、素晴らしい内容でビックリしました。
独身時代は関西在住で、実家の菩提寺が「妙心寺」の中の養源院 です。
「東林寺」の事は知っていまして、一度行きたいと思っていました。今日、拝見出来て本当に感謝です。
投稿: ちづこ | 2011年6月23日 (木) 22:33
★ちづこさん 初めまして♪
ネットの世界、あまたある京都関係のサイト・ブログからよくぞ見つけていただきましたm(_ _)m
毎日更新で6周年、ブログも少しずつ成長してきています。
沙羅双樹のお寺、東林院も今沙羅の花を愛でる会が開かれています。
お暇な時にはこのブログで京都をお楽しみいただければ幸いです。これからも宜しく。
投稿: りせ | 2011年6月24日 (金) 11:11