小町文塚 卒都婆小町
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昨日京都めぐりで「随心院」をお届けして・・・今日はこの春に行った時のものです。
2日後に「はねず踊り」を控えていて・・・「はねずの梅」が満開かと思ったら、もうほとんど散った状態でした。
なので、深草少将を始め多くの貴公子たちが小町に寄せた恋文を埋めたといわれる「小町文塚」を訪ねました。
醍醐寺では枝垂れ桜が満開、こちらも染井吉野が咲きだしていました。
小野小町に「百夜通い」・・・謡曲「通小町」と随心院です。
その時の「榧の実」(かやのみ)が大きくなったというお寺はまた京都めぐりで紹介します。
◆深草少将の住んでいた「欣浄寺」は→こちらです。
小町文塚まで意外に距離があって・・・
ぐるっと回りました。随心院の築地塀に趣があります。
「卒都婆小町」(そとばこまち)という謡曲があります。
高野山の高僧が都へ上る道すがら、道端の朽ちた卒都婆に腰をおろしている乞食のような老婆を見て、卒都婆は仏体そのものを現しているので、他の場所で休むように諭します。
ところが老婆は僧の言葉に一つ一つ反論を加え、迷悟は心の問題で、世界は本来無一文と気付けば仏も衆生も隔たりはないのだと論破するので、僧は悟り深い乞食だと恐れ敬います。 名を尋ねると、実は小野小町だと言います。 (下は小町文塚です)
才色兼備で世の男性たちを魅了した小町も今は乱れた白髪に破れ笠を頂き、汚れた袋を首に掛けて人に物を乞う身の上です。
そのうち小町の様子が変わり、自分で「小町のもとに通おう」と叫びます。小町に殊更心深かった深草四位少将の怨霊が乗り移ったのでした。少将の怨霊は生前の百夜通いの様を繰り返し、その怨みに苦しめられて心を狂わせるといいます。やがて我に返り、後生を願いつつ仏道に入りたいと願います。(「宝生の能」平成10年8・9月号より)
以上は「謡曲めぐり・・・謡曲初心者の方のためのガイド」様から。
以前に随心院に行った折に撮らせていただいた絵です。
咲き誇る石楠花と老いて放浪する小野小町。「花小町」と題する絵ですが、鬼気迫る絵です。記事には入れていませんでした。(拡大させてご覧くださいね)
花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに
「はねずの梅」です。
来年は忘れずに「はねず踊り」を見に行きたいと思います。
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コメント
青い空が恋しいな~。
投稿: Tacchan | 2010年6月16日 (水) 11:38
花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに
ええ歌ですよね
投稿: munixyu | 2010年6月16日 (水) 11:40
卒塔婆小町のお話、聞いたことあります。
因果応報ですかね。
梅、綺麗ですね。
投稿: 金魚 | 2010年6月16日 (水) 14:46
こんばんは、りせさん。
「花小町」というきれいな題名なのに、絵はぞっとするような恐ろしさですね。
はねずの梅、名前も梅もかわいいです。
投稿: さらそーじゅ | 2010年6月16日 (水) 20:05
★Taccha~n こんばんは♪
昨夜は雷まで鳴って凄かった。
明日はこちらは晴れそうです。梅雨の晴れ間でしょうか。
投稿: りせ | 2010年6月16日 (水) 22:22
★munixyuさん こんばんは♪
花の色は うつりにけりな ・・・将来を暗示しているようでしたね。
投稿: りせ | 2010年6月16日 (水) 22:24
★金魚さん こんばんは♪
卒塔婆小町・・・なんとなく知っていましたが、「深草少将の怨霊が乗り移った」・・・これは知りませんでした。
人の心を手玉にとってはいけませんね。
投稿: りせ | 2010年6月16日 (水) 22:27
★さらそーじゅさん こんばんは♪
通路から見える場所では無くて、覗いて右を見たら絵がありました。
大きな掛け軸の絵で恐かったですが、「文塚」に納められた美の全盛期の恋文のと一緒に載せるのが良いかと・・・
花の色は うつりにけりな・・・が、微妙に物語ってるようで。
泉涌寺の雲龍院に「はねず梅」がありました。はねず色の梅の花の意味らしいです。
投稿: りせ | 2010年6月16日 (水) 22:39