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2009年10月 3日 (土)

豪商の館 紫織庵

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「京の夏の旅」 で特別公開されていた「紫織庵」(しおりあん)です。

和室はそれぞれ御簾障子や網代敷など先人の知恵が生きた夏のしつらえで整えられ、目にも涼しい風情が暑さを忘れさせてくれます。また、家宝を飾って人々に見せる祇園祭時の習わしを再現し、貴重な屏風などを展示。

玄関を入れば・・・横は洋室。
一階洋間は武田五一(京都帝国大学建築学科初代教授)がフランク・ロイド・ライトの建築を参考にして設計、旧帝国ホテルと同様の外壁の石灰岩とタイルが貼られています。内部は濠天井に寄木貼り床、電熱式暖炉を設け、内装の木部はすべてチーク材が使用されています。

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紫織庵  市指定有形文化財 (説明:紫織庵HPより)
江戸後期、寛政・享和の時代、典薬まで昇進した名医・荻野元凱がこの地で初めて医院を開業し、明治時代までその子孫の医院と門弟の教育所として使用されて来ました。
大正15年、室町随一の豪商・四代目井上利助氏が元凱時代そのままに、最新のライト様式のモダンな洋間を加えて新築し、昭和40年より平成9年まで、川﨑家の本宅兼迎賓館として引き続き使用されていました。

建物は洋館部分を日本の近代建築の父と呼ばれる武田五一が、茶室や和室部分を数奇屋の名工  上坂浅次郎が設計参与。

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広緑のガラス戸はすべて建築当初の「浪打ちガラス」です。

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15畳と12畳半の和室。正客を迎える部屋として利用されてきました。
客間と仏間の境の欄間は日本画家  竹内栖鳳の作で東山三十六峰をモチーフに桐正目の一枚板で彫刻されています。洛中洛外図屏風も。

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敷地240坪に、茶室、サロン洋館、玄関棟、2階建て主屋、便所、浴室、2棟の蔵からなり、京都の伝統的な「大堀造」建築の代表例。京町家の貴重な歴史資料です。

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角を曲がって・・・

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先には蔵があり着物やじゅばんの展示も見れます。

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踏み石の見事さに驚いたりして。

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蔵の窓から中を・・・

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2階 洋間サロンです。

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20帖の洋間で、暖炉・ステンドグラスをはめ込んだ窓・シャンデリア・数木細工の床・鎌倉彫りの壁など、大正時代の贅を尽くした造りとなっています。

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紫織庵は京都市指定有形文化財及び京都府医学史研究会史跡に指定されています。

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2階屋上は祇園祭の山鉾巡行を見るための「鉾見台」がありました。

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茶室 紫織庵が見えます。

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階段を降りて・・・

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まあ・・ヽ(´▽`)/~♪ とにかく豪華でした。
紫織庵は「京のじゅばん&町家の美術館」・・・営業されています。

 紫織庵は通常見学が出来ます。 申し込みはこちら
   見学料:500円   

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コメント

一昨日の「無名舎を後に・・・。」
自宅のパソコンで貴女の後姿。心憎いコメント。さすがで~す。
パソコンによって時折違った感覚で写真が表現されます。3台クリックしてま~す。

投稿: Tacchan | 2009年10月 3日 (土) 10:55

ここは空間というより
光がいい感じですよね

投稿: munixyu | 2009年10月 3日 (土) 12:13

★Taccha~n こんにちは♪
PC3つもクリックしてくれてるの・・・有り難うヽ(´▽`)/
PCのサイズによって見え方が違うね・・・文字の折り返しも違ってて。気をつけんとあかんなあと思いましたよ。
そうそう・・・後姿・・・何十年も会ってないのによく分ったね。

投稿: りせ | 2009年10月 3日 (土) 13:01

★munixyuさん こんにちは♪
暗い中の光が良いですね・・・家が長~いと光が入らないけれど・・・だからこそ射し込んだ光と灯りで演出ですね。

投稿: りせ | 2009年10月 3日 (土) 13:08

ここまでくると、夢の中の家空間。首の無いマネキンがいるからかな?
廊下と大きなガラス戸はいいなあ。

投稿: Zu-Simolin | 2009年10月 3日 (土) 14:12

★Zu-Simolinさん こんにちは♪
顔のあるマネキンよりも良いと思いますよ。あったらよけ恐い。あれだけ大きな年代物のガラスも恐いなあ。
そうそう・・・ここの見学、普通に行ったら500円。「京の夏の旅」の期間中は600円・・・京都市えげつないです。

投稿: りせ | 2009年10月 3日 (土) 17:07

すごいですね。
でも、ちょっぴり寂しい思いもしました。こういうお金持ちによって文化というか歴史って守られていく物なのかなあ~って思ってしまいました。
自分のような一般市民は見せてもらうだけ。・・・何だかすねてますね。素直に見れてないかもです。

投稿: たまちゃん | 2009年10月 4日 (日) 01:09

★たまちゃん こんにちは♪
たまちゃん、私もそう思いますよ。
ここは別として・・・(一応こう書かないと)
結局のところ歴史の遺跡、観光、名所って何かと言ったらかつての権力者がいかに豪華な生活をしていたかを、感嘆の思いで見せていただく。豪華であればあるほど、後世の観光客が大勢来る。
それを支えた一般市民、それ以下の地位の人間の生活は・・・埋没して・・・栄華だけが伝えられてゆくのですね。

投稿: りせ | 2009年10月 4日 (日) 21:46

こんにちは ! 紫織庵、楽しみに待っていたのですが… ちょっと正直言ってがっかりしてしまいました。あまりに豪華過ぎて生活感が無くて…すいません m(_ _)m


北海道の隠れファンより

投稿: 星野宏 | 2009年10月 5日 (月) 12:50

★北海道の隠れファン星野さん こんにちは♪
私・・・見て歩きながら・・・この屏風の前で、、、この洋室の中で・・・どんな人が集ったかと思うと・・・変な気持ちでした。だから感想は「豪華」としか書けませんでした。
京都は中小微細企業の町、伝統工芸の職人の町・・・その中でこの民間迎賓館のような豪華さ。(外からは分りません)
「豪華絢爛な生活の一部分を拝観料まで払って有り難く拝見させていただきました・・・
m(_ _)m。有り難う御座いました。m(_ _)m m(_ _)m」・・・そんな感じ。
京都ってそういう町です。京都は好きだけれど大嫌いと思うのは・・・。
京都人が三大祭に興味が無いのもそういうことかも。(勝手な私見です。小さい声でね)

投稿: りせ | 2009年10月 5日 (月) 14:21

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