2025年11月 7日 (金)

西大路通を歩く 仏光寺通から高辻通

過去の全記事  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

先日の記事の続きで西大路通を仏光寺通から南に歩きます。安土桃山時代の天正14年(1586)豊臣秀吉により佛光寺は五条坊門の龍臥城(烏丸五条東)に移され、寺の北にある通りは「仏光寺通」と呼ばれるようになりました。

交差点の南東は「Maker」、京丹後の無農薬野菜とスパイスハーブを使った料理のお店です。例えば、芽キャベツと菜の花の素揚げ カリフラワーとサワークリーム、長芋のグリルと素揚げえのき ローズマリーオイルと生ハムなど。ランチもあります。

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交差点の南西は「井上ビル UR都市機構西院市街地住宅」 いわゆるUR賃貸住宅で、礼金ナシ、仲介手数料ナシ、更新料ナシ、保証人(必要)ナシで借りられます。こちらは10階建で契約期間3年(更新可能)です。

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UR賃貸住宅は、かっての公団住宅のうち賃貸の集合住宅のことで、国土交通省の外郭団体・独立行政法人都市再生機構(UR)が管理しています。1階に「auショップ 西院」が入っています。

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「丸善染料薬品株式会社」 大正10年(1921)創業で、染料、繊維加工薬剤、その他工業薬品の販売を行っています。試験設備と配合機を備え、新色開発と生産にも対応し、特に捺染分野を強みとしています。

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「バイチャリ京都西院店」 自転車買取販売専門店で、自転車本体に加えて、様々なブランドのフレーム・コンポーネント・ホイール・パーツ・ウェアを扱っています。圧倒的な在庫数を誇り、延長保証サービスがあります。

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「大黒商会」 1946年に創業した自動車用品店で、車種・金額など幅広いラインナップを揃え、初めての中古車選びを支援、自動車のアフターマーケットにおいて実績があります。産業機械のモーターとブレーキも扱っています。こちらも井上ビルの1階です。

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「医療法人 岩田医院」 内科、小児科、皮膚科があります。医療法人(社団)は個人や法人が拠出した財産に基づいて設立され、会社組織のように医師が勤務し、勤務医が議決権を行使する総会が最高意思決定機関となります。

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「高辻北通」との交差点南東に2023年8月にオープンした「CAFE de 綾姫」があります。オシャレな落ち着いた空間で、化学調味料を一切使わないお料理と美味しいお酒が楽しめます。野菜料理にこだわり、健康・美容メニューがあります。

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経営しているのは現役プロミュージシャンの綾姫(下)で、京都発のロックバンドTHE GOLD☆STAR(ザ ゴールドスター)のヴォーカリスト、ライバー、モデル、ラジオパーソナリティなどのマルチタレントです。

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交差点南西は「デリード西大路高辻」、築1991年、地上11階 /地下1階建、59戸、2LDKのマンションで、管理人 日勤、オートロック・防犯カメラ・エレベーター・駐輪場・宅配ボックスありです。

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「まるに抱き柏」  2021年開業した和菓子屋で、大福・まんじゅう・団子を中心に、季節のお菓子や上生菓子等を扱っています。店主の西森敬祐さんは京菓子に憧れ、老松や亀屋良長に入るも、普段使いの大福や団子の方がいいと出町ふたばに。

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珍しい店名は実家の家紋だそうです。下は「亥の子餅」、生地は求肥、中は粒あんで。求肥にはニッキとゴマが入っています。旧暦の亥の月(11月)の最初の亥の日の亥の刻に亥の形の餅を食べると万病から逃れるといわれています。

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「キャステム京都LiQビル」 金属部品メーカーの(株)キャステム(本社福山市)が運営する、高性能なCTスキャンと3Dプリンターによる造形サービスや試作品製作などを行うスペースです。2020年には一般向けのセレクトショップをオープンしました。

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「パインフィールド西院」 築2004年、地上10階 /地下1階建、40戸、2LDK/3LDKのマンションで、管理人 巡回、タイル貼り、オートロック・防犯カメラ・エレベーター・駐輪場ありでごみ出し24時間OKです。

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「クラエンタービル」築1991年、8階建のオフィスビルで、2階「洛彩総合法律事務所」、3階「大樹生命保険」、5階「京都商工会議所」、6階ビル管理の「コスモメンテナンス」、7階「日本学校保健研修社」、8階海外ソフトの「エーディーディー」です。

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「デ・リード京都西院」 築2000年、地上11階 /地下1階建、67戸、1LDK/2LDK/3LDKのマンションで、管理人 日勤、オートロック・エレベーター・宅配ボックスありです。

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「ライフプラザ西大路四条」 築1974年、地上9階 /地下1階建のオフィスビルで、1階に「勝馬内科医院」、「西院整骨院」、2階に「京都西府税事務所」、3階に「日柬みらいビジネス」、4階に「ヤマダホームズ」、6階に業務用食材の「アイサポートプラン」、

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7階に「ネイルサロンTOIRO西院店」、8階に保険の「アイビージェイ」が入っています。下は地下1階のカフェ&バー「ベース」、一面芝生のキャンプ場のようなカフェバーです。パーティーや遊び、ライブなどに、キッチン付きレンタルスペースもあります。

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デ・リード京都西院の1階に「フェリス食養館 西院店」があります。オーガニック食品・食材や健康サプリメントを販売している自然食品店で、セミナーも開催されます。(株)フェリスは1997年設立の健康医療器具や健康食品の会社です。

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最後の写真は高辻通との交差点、今日はここまでです。お帰りの際にブログランキングの応援のクリック↓をして下さると励みになります。

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2025年11月 6日 (木)

狸谷山不動院の七不思議

目次  2006年1月27日から毎日更新しています。

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※写真は全てクリックで拡大します。

一乗寺の詩仙堂や八大神社の前の坂道を上っていくと狸谷山不動院があります。「狸谷山不動院」は正式名を大本山一乗寺狸谷不動院という真言宗の単立寺院です。今日はこの寺院の七不思議を紹介します。

七不思議1「タヌキの由来」 タヌキはこの辺りの地名で本来は「𠮟怒鬼」と書くそうです。平安時代に、この地が都の北東にあり鬼門であったので、守護神として桓武天皇勅願の不動尊を安置したのが始まりとされます。

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七不思議2「交通安全自動車祈祷殿」 戦後まもなく、車社会の到来と共に、京都で初めて災難除けのお不動さんとして交通安全自動車祈祷が始まりました。

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昭和41年(1966)に下の自動車祈祷殿が完成し、50年以上にわたり「交通安全は狸谷へ」といわれるようになりました。正月には前に50台の車が並び、30分おきに祈祷をするそうです。

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鎌倉時代の建長年間(1249-1256)には、現在の本堂内にある石窟に不動尊を遷して安置したといいます。東山の瓜生山の北西に位置し、山頂近くにある本殿へは250段の長い石段の参道を上ります。薄暗いのは夜に火渡り祭があるときの写真です。

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七不思議3「阪神タイガース記念碑」 信楽焼のタヌキさんがいっぱいですが、右にあるのが2003年に阪神がセ・リーグ優勝したときの記念碑です。当時の吉田義男元監督が現役時代から参詣していて、後にファンの方々が奉納しました。

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江戸時代、朋厚房正禅(ともあつぼうしょうぜん)法師(木食上人1687-1763)は、若くして禅、律、真言、天台の四宗の要義を学び、また木食行を体得するため高野山に登りました。そしてさらなる高みを目指して参籠修行の場を探し求めました。

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正徳5年(1715)、洛北一乗寺村の狸谷と呼ばれるところに高さ、深さとも2丈からなる洞窟があることを知りました。かって、中には輝く尊像があり、それは建長3年(1249)に安置されたものと伝わっていました。

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七不思議4「お迎え大師」 石段の途中に弘法大師像があります。全国を行脚した空海にならい足腰の健康を願う「健脚わらじ」を奉納していく信者も多いそうです。

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七不思議5「浪花千栄子と花菱アチャコ」 石段横には奉納された石柱が並んでいて、上の石段の左右に二人の名前が刻んであります。花菱アチャコ(1897-1974)は漫才師・俳優で、共演することが多かった上方女優・浪花千栄子(1907-1973)を

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誘って石柱を奉納したそうです。2020年度のNHK連続テレビ小説「おちょやん」は浪花千栄子の前半生を描き、花菱アチャコは重要な役割を演じています。コロナ禍の最中でしたたが訪れる人が多かったそうです。

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朋厚法師(木食上人)は、この狸谷こそ自身が籠って行法を修行するにふさわしい場所と判断します。これが、狸谷山の開山で、享保3年(1718)朋厚法師31歳のときでした。本堂は崖の上にあり、左回りに上っていきます。

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七不思議6「トイレの神様」 祀られているウスサマ明王は猛々しい烈火で不浄を清浄と化す神力を持ちます。日々の生活のあらゆる不浄を清める功徳があることから「トイレの神様」としての信仰が篤いそうです。

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七不思議7「宮本武蔵修行の滝」 慶長9年(1604)に剣豪宮本武蔵が滝に打たれて修行を続け、己に克つ不動心を感得したといわれています。一乗寺下り松の決斗で吉岡一門を破ったのはこのあとです。

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朋厚法師(木食上人)の狸谷を拠点とした参籠、木食行は困難を極めましたが、ついには熊野権現が山伏の尊形となって現れ、鉦、鐘木、杖の三種の神宝を授かったとされます。こうして狸谷山修験道が誕生しました。

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かくして朋厚法師は人々の崇敬を集め、不動尊が安置された石窟には参拝者が絶えなかったといいます。法力を得た朋厚法師は、狸谷山修験道のご本尊として新たに自ら刻んだ身の丈5尺の石造不動尊像を据えます。

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それから時は流れ、社会の変遷や為政者の干渉、明治の廃仏毀釈などがあり、このあたりは荒廃してしまいました。明治の後期になって、信者の有志は由緒ある咤怒鬼不動明王の再現を強く願いました。

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誰もが参拝できるように山を伐り道を拡げ250段の階段を整備して伽藍を作りました。そして、一乗寺の地で生まれ北海道の山寺で修行をしていた、朋厚法師の再来といわれる大僧正亮栄和尚を招聘し、昭和19年(1944)狸谷山不動院を再興しました。

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七不思議8「懸崖造りの本堂」 この場所は三方を崖でかこまれた谷になっていて、崖の中の洞窟にお不動が祀られているため、崖に張り出して本堂が建てられています。

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七不思議9「狸谷不動明王」 その尊容はかつて桓武天皇が平安京の城郭東北隅に鬼門守護として祭祀されたタヌキ(咤怒鬼)不動明王と同じといわれ、伝説の咤怒鬼不動明王が息を吹き返したと村人は歓喜して信仰の拠り所となっていきました。

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七不思議 番外「火渡り祭」 毎年7月第4土曜日の午後7時から開催される最も重要な祭礼です。最初に本堂で護摩法要が行われ、約20名の狸谷山山伏が鈴懸姿にてお不動様に至心に経典を捧げます。

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法螺の音により道場(本堂下の広場)の邪気を祓い、護摩壇が清められ、法弓作法により外魔が道場に入らないように四方結界を施し、護摩壇の檀木である木を切り出す斧作法を行います。その後中央の護摩壇に火がつけられます。

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壇を崩して火種を叩き消した約5メートルの火床を作り、その上を素足で渡ります。残り火で火床が出来上がると、まず火渡りが安全に行われるよう火渡り導師より九字が切られます。

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そして、狸谷山山伏を先頭に火渡りが始まります。参詣者が火渡りおふだを手に家内安全、無病息災を祈って次々と火渡りに挑みます。火渡りが行われている間、読経、太鼓が狸谷山中に響き渡ります。

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子どもやお年寄りは山伏が手を差し伸べてくれます。このあと私も渡りましたが熱さは感じませんでした。この日は「祈り灯ろう」も行われ、参道石段が明かりで照らされます(最後の写真)。

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